人間の病める心を優しくさすってくれるおっさんよ

ああ、たくさんの人々を乗せた飛行機が小麦畑に墜落していくよ なんて面白いんだ  想像して欲しい
透明な飛行機に一色ずつ色がついていって空に突然現われるんだ
煙を吐き散らしながらまた地面につく前に見えなくなる 流れ星みたいに
画家はその一部始終をキャンバスに3つの点をうつだけでそれを全てあらわせる
複雑に連なった線が世界のどこまでも 広がっていて(ほつれ、穴あきのたぐい)
光が優しく それを優しく錆び付かせている
錆び付く時にカタカタと音が鳴る それは
金属の笑い声だ
でも太陽は見えない
僕は人工衛星の真下で
乗客の心の変化に名前をつける とても長い名前
取っ手をつける
それから僕は透明な誰もいない町へ
今作ったばかりのカバンを持って ガールフレンドを探しにいく
世界の全ての人間が人を一人殺したら
総人口は半分になるのか2倍に増えるのか