僕はよしおが嫌いだ

僕は高校生のころ 薄 暗 い 部 屋 でよしおの 足に包 帯を巻いた
よしおは「あぁ」と 小 さ な 声 で うめいた 僕が高校を辞めた日の夜、僕が寝
ているすきによしおは家を出た
僕は警官の扮装をしてよしおを部屋でずっと待っている 雨でとけた小 説家やロックスターが
僕を 殴 っ て いる

しおが書く小説は全部 僕 の 未 来 の こ と だ
僕は頭にバンダナをまきケミ
カルジー
ンズをはき、アニメキ
ャラのプ
リントされたティーシャツ
を着て 目に フ ォ ー ク を さ す
皿の上に座るよ あいつがどこかで見ている よしおの書いた小説に よって僕はどこまでも 追 い 詰 め ら れ る
よしおは今でもまだ
僕の家の玄関の前でそこから出ようとするもの(父親、母親、妹)や
そこに入ろうとするもの(みすぼらしい男女、身体障害者、太陽光、商品)を
殺し続けているが 僕は 窓 に 黒 い 厚 紙 を は っ て い る し
どうせ外に出れないので関係ないこないだ換気のために窓開けるたび隣の家の女子高生が「てめー、窓開
けてんじゃねぇよ!」って叫ぶ何でだろう青年たちは街で 身 体 障 害 者 を 探 す ゲームをしてる
最後にあいつは僕のか
ばんを破った 僕のことを一度た
りとも見ずに、

押 入 れ か ら 出 し て く れ 、